全国各地を飛び回る弁護士

私たち弁護士は、普段から全国各地の裁判所へ行っております。なぜ弁護士は自分が執務している土地の裁判所だけでなく、全国色々な裁判所へ飛び回っているのか、今回はその理由をご紹介しようと思います。

 

裁判所は、地方裁判所に限っても、全国50か所あります。そのうち47か所は各都道府県庁所在地にあります。北海道は面積が広いので、札幌だけでなく、函館、旭川、釧路にもそれぞれ地方裁判所があるため、合わせて50か所になります。また、地方裁判所には「支部」も設けられており、愛知県内だけでも、一宮、半田、岡崎、豊橋の4つの支部があり、それぞれ管轄区域が決まっています。

 

裁判を提起する場合、原則として相手方(被告)の住所地を管轄する裁判所へ訴訟を提起しなければならないとされています(民事訴訟法4条1項)。そのため、原告の方で任意に訴訟を提起する裁判所を選択したり、自分の住所地に近い裁判所へ提起できるわけではありません。例えば、原告が名古屋市に在住しており、被告が仙台市に在住している場合、提起すべき裁判所は名古屋地方裁判所ではなく仙台地方裁判所になるのが原則です。このような法律上の規定があるため、弁護士が全国各地の裁判所を飛び回ることになる原因となっているのです。

 

もっとも、上記規定にはいくつかの例外があり、貸金の返還など財産権上の請求をする訴訟の場合は、原告の住所地を管轄する裁判所へも提起することができます(民事訴訟法5条1号)。また、交通事故などの不法行為訴訟の場合、不法行為があった場所(交通事故発生場所など)を管轄する裁判所へも提起することができます(民事訴訟法5条9号)。私たち弁護士は、このような例外規定を活用して、できる限り依頼者様や弁護士にとって利便性のいい裁判所へ訴訟を提起するようにしています。

このような例外規定はありますが、先ほど述べた法律上の原則や、相手方から訴えられて当方が被告になるような場合には、遠方の裁判所に出廷せざるを得なくなります。全国色々な裁判所へ赴くとなると、移動時間だけでかなりの時間をとられます(ちなみに移動時間中も、事件記録等の読み込みや事務所への指示連絡などでバタバタしていますが・・・)。そのため裁判所が遠方地の場合、一定の裁判手続においては、「電話会議」という制度を利用して、事務所にいながらにして裁判期日に参加することも法律改正によってできるようになっています。

 

以上のような様々な制度を活用しつつ、できる限り円滑に業務を行なってはいますが、受任件数が多くなってくると、やはり何だかんだで全国各地を飛び回る状態になってきます。「どこでもドア」があればいいなと本気で思います。

 

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