犯罪統計からみえること

警察庁の犯罪統計(速報値)が発表され、平成29年に全国の警察が認知した刑法犯は、前年(平成28年)に比べ8.1%減の91万5111件となり、3年連続で戦後最少を更新したことが分かりました。

犯罪認知件数は15年連続で減少しており、ピークだった平成14年(2002年)の約285万件の3分の1以下になっています。

犯罪数の減少傾向は成人に限らず、少年犯罪も同様に減少しており、平成25年に約5万6469件あったものが、平成29年には約2万6819件と2分の1以下に減っています。

 

通り魔殺人や少年の凶悪犯罪などがたびたびニュースになっていたりするものの、こうやって統計に基づいて客観的にみてみると、現在の治安水準はかなり良くなっているといえそうです。

 

もっとも、全般的な犯罪数の減少にかかわらず、増加している犯罪もあります。同じく警察庁の犯罪統計によると、詐欺、有価証券偽造、背任といった知能犯や、略取誘拐・人身売買は増加傾向となっています。高齢者を狙った特殊詐欺(振り込め詐欺や投資詐欺など)は依然として多いことの現れであり、今後も注意が必要かと思われます。

 

また、犯罪認知件数それ自体は減少しているものの、検挙人員に占める再犯者の割合は、平成9年の28%から一貫して上昇し続けており、平成27年の再犯者の比率は約48%と過去最高を記録しています。これは、犯罪検挙された人の約半数が過去に犯罪をした人ということを意味しており、同じ人が社会復帰できず、何度も犯罪をし続けている状態になっているということです。

 

このような状況から、平成24年に、政府の犯罪対策閣僚会議において「再犯防止に向けた総合対策」が決定されました。これは、刑務所出所後2年以内に再び刑務所に入所する者等の割合を今後10年間で20%以上削減する目標を設定したもので、この目標実現のため様々な再犯防止措置の策定がなされています。

そして、平成28年には、「再犯の防止等の推進に関する法律」が国会で成立し、罪を犯した人への職業訓練や住居の確保など、様々な社会復帰支援をすることで再犯を防止し、社会全体の治安の改善に向けた取り組みが始まっています。

こうした取り組みが進むことで、犯罪の少ない、みんなが安心して暮らせる社会になればいいなと思います。

 

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