怠惰のすすめ

どの職業にも美徳や職業倫理はありますが、今回はそのなかでもプログラマー業界のちょっと変わった美徳を紹介したいと思います。プログラマーの世界では、①「怠惰」、②「短気」、③「傲慢」が三大美徳とされています。これは、プログラミング言語「Perl」の生みの親であるラリー・ウォール氏の言葉です。「怠惰」「短気」「傲慢」の対義語は、「勤勉」「気長」「謙虚」といったところでしょうか。こちらの方が、よほど美徳らしく聞こえますね。それでは、一見美徳にはなりそうもない「怠惰」「短気」「傲慢」がなぜプログラマーの美徳となるのでしょうか。

①「怠惰」

プログラマーは、コンピューター上でコードを書くことによって、コンピューターに作業を任せるようにするのが仕事です。1日に何回も繰り返される作業など、コンピューターに任せられる作業は極力任せてしまうことが重要になります。そのために、繰り返しの作業を「めんどくさい」と感じ、極力自動化するため、いかに工夫したコードを書くかが問われます。もちろん、プログラミングの過程で苦労をすることも多々ありますが、その苦労も将来発生する作業を楽にするためのものなのです。このように、作業を自動化し、将来的には作業量を減らすため、工夫しようとすることを、「怠惰」と呼んでいるのです。

②「短気」

ここでいう「短気」とは、処理速度を追及することです。できる限り早い速度で効率よく作業をしようとします。そのような短気さから、効率のよい仕組みが生まれることもままあります。

③「傲慢」

プログラマーが制作したシステムは、多くの人に用いられます。そのため、プログラマーは、自分の書いたコードを他人に見られなければなりません。他人に見られても恥ずかしくないくらい明快で簡潔なコードを書かなければなりませんし、また質問された時は答えなければなりません。このように、他人にもわかりやすいコードを書き、「私の書いたコードはこんなに素晴らしいのだ」という気概で仕事をすることを「傲慢」という言葉で表しているのです。

 

これらの3つの美徳は、プログラマーに限らず多くの職業にあてはまるような気がします。特に、「怠惰」については、工夫によって無駄な作業量を減らし、業務を効率化するという意味で、どの職業にとっても必要だと感じます。勤勉さは一見美徳のように見えますし、勤勉に働くことそれ自体は悪いことではありませんが、その勤勉さが非効率に陥っていないか、作業のための作業になってしまっていないか、常に自分に問いかける必要があるのではないでしょうか。私達の仕事も、日々の業務の中で、まだまだ自動化、効率化できる余地はたくさんあると思います。ですので、私も、上記のような意味での「怠惰」を大事にしていきたいと思います。

名古屋駅すぐ。交通事故、不倫、離婚、労働問題等についての法律相談を承っております金国法律事務所

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です