Case. 025
慰謝料額の算定において、裁判所は、不貞期間の長短を考慮要素の一つとして重視していることが分かる事例
事案
既婚女性(依頼者)の夫が、同じく既婚女性(不貞女性)と約4年半もの間、不貞関係を継続していたところ、裁判上の和解にて、不貞女性が依頼者に対して150万円の慰謝料を支払い、一旦は解決をしたものの、その後、再び、不貞女性が夫との不貞関係を再開していたという事案。
対応策と結果
再度の不貞関係は、1回目の不貞関係に比べ、期間が短く、約1年程度でありました。
1回目の不貞関係についての慰謝料額が150万円であり、また、1回目と2回目において、依頼者と夫との夫婦関係は特段の変化もなかったことから(別居にも離婚にも至っていない。)、不貞関係の期間が短い今回の事案では、前回に比べ慰謝料額が低額になることが予想されました(単純に考えれば、今回の不貞期間は、前回の不貞期間の4分の1以下になります。)。
ただ、1回目の不貞関係が発覚し、150万円の慰謝料を支払っているにもかかわらず、2回目の不貞関係を再開させることは、不貞関係の態様としては、悪質であることを裁判において主張し、その点を慰謝料額に反映をするよう強く求めました。
結果,裁判所の説得もあり、最終的には、慰謝料60万円にて和解が成立することとなりました。
本事案は,2回目の不貞であることから、その態様の悪質性が考慮されたとは言えるものの、やはり、慰謝料額の算定において、裁判所は、不貞期間の長短を考慮要素の一つとして重視していることが分かる事案でもありました。
そうすると、高額な慰謝料を求めるためには、不貞期間の始期と終期を、きちんと証拠により立証できるか否かは、大きなポイントになるものと思われます。