依頼者の妻と不貞相手男性(以下、「相手方」といいます)が約半年にわたり不貞交際関係を継続し、結果、それを原因として、依頼者と依頼者の妻が離婚したという事案
弁護士が法律相談時に依頼者から聞き取った内容によれば、依頼者の妻は、依頼者との婚姻生活時、複数男性と不貞交際関係にあったとのことであった。もっとも、依頼者が有する証拠からは、上記複数男性の内、相手方との不貞行為を裏付けることしかできなかった。
加えて、法律上、依頼者は、相手方と妻の両者に対し不貞行為を原因とした慰謝料を請求することが可能であると考えられるものの、妻は専業主婦であり、貯蓄もなかったため、仮に依頼者が妻に対し慰謝料請求を行ったとしても、慰謝料を回収することができる可能性が極めて低いものと予想された。
そこで、弁護士は、依頼者と話し合い、相手方に対してのみ不貞慰謝料請求を行うという方針を立てた。
また、依頼者としては、相手方に対し慰謝料請求を行うことに加え、妻と離婚することを強く希望していた。
この点について、不貞慰謝料の金額を算定するに当たり、不貞行為により夫婦が離婚するに至った場合、かかる事情は慰謝料の増額事由となる。
そこで、弁護士は、依頼者に対し、妻との離婚を先行させ、不貞慰謝料の増額事由を固めてから、相手方に対し慰謝料請求を行うという方針を提案した。
そうしたところ、依頼者が、弁護士を介さず、妻との離婚手続きを完了させることに成功した。そこで、弁護士は、早急に、相手方に対し不貞慰謝料請求を求める旨記載した内容証明郵便を発送した。
その後、相手方に代理人が就任したため、代理人間での示談交渉を開始した。 相談に来られた時点で、既に相手方から訴訟提起を受けていたため、既に訴訟手続が進行していた事案であった。加えて、相手方は、訴訟前の当事者同士の話し合いの過程での衝突から強く憤慨している状況であることが予想された。一方で、依頼者は、迅速な解決を望んでいたため、担当弁護士としては、争う部分については強く争い、相手方の主張する賠償額の減額を目指しつつ、早期の和解解決を目指した対応を採ることにした。
今回の事案は、相手方と依頼者の妻との不貞行為の存在については、証拠から明らかな事案であり、最大の争点は、具体的な慰謝料額でした。そして、慰謝料額を算定するに当たり、夫婦が離婚するに至ったという事情は、慰謝料額が増額される要因となります。
そこで、弁護士は、相手方代理人との示談交渉に当たり、依頼者と妻が離婚したことを強く強調し、粘り強く示談交渉を続けて参りました。
そして、かかる交渉が功を奏し、慰謝料額として190万円を獲得することができました。かかる金額は、過去の類似裁判例と比べて高額な金額であり、依頼者にとって有利な結果であるといえます。
当事務所では、依頼者の意思を最大限考慮した上で、二人三脚での解決を心がけております。
本件において、仮に離婚が成立する前に、相手方に対し不貞慰謝料請求を行っていた場合、未だ離婚に至ってないという事情が考慮され、慰謝料額がその分低額になるおそれが考えられたところ、依頼者が、既に依頼者の妻と離婚する意思を固めておりましたので、慰謝料額を増額させるためにも、まずは離婚を先行させた方が良いと、事案に即したアドバイスを行わせていただきました。
結果として、裁判手続を経ることなく、交渉のみで、類似裁判例に比して高額な慰謝料額を獲得することができました。
このように、早期に専門家へ相談することによって、最良の結果を導く可能性がありますので、お一人で悩まずに、まずは専門家に相談することをお勧めいたします。