粘り強い交渉により請求金額の5分の1以下での和解解決に成功した事例
男性(依頼者)が、既婚女性と交際をしていたところ、その女性の夫(相手方)より、不貞行為を理由とする慰謝料を請求された事例。この事案では、慰謝料の他にも違法行為があったと主張されたうえ、極めて高額な慰謝料請求がなされた事案であった。
依頼者は、不貞行為の存在については認めていたものの、その他の違法行為の主張については、否定していた。そのため、相手方の主張する具体的行為が違法性を有しないものであることを強く反論したうえ、減額交渉を行った。
また、示談交渉の中で、相手方が減額に応じることがなかったため、こちら側より訴訟提起による解決を促し、減額のための訴訟活動を行った。
結論として、訴訟により、請求されていた金額の5分の1以下での和解解決に成功した。
なお、具体的内容は割愛するが、訴訟の中で、相手方より、慰謝料の増額事由の主張として、具体的な事実関係についての主張がなされていたが、これに対しては、依頼者において診断書を取得してもらい、医学的論拠を踏まえ、強く反論を行った。結果的に、この点についての反論は認められたものと同等の内容での和解解決を目指す防御方針を立て、これに成功した。
この事案では、相手方による主張内容が通常相場を大きく超える請求がなされ、こちらから訴訟による解決を促したという経緯がある。もちろん、相手方は、不貞行為以外にも違法行為の主張をしていたため、論拠のある請求金額であると考えたうえで請求していたものであると思われる。
このように、互いの主張が真っ向から衝突してしまう事案においては、弁護士として、依頼者の利益を護るべく、あるべき解決内容を目指して力強い活動をしていかなければならない。そのため、裁判に至った場合における結果を分析し、訴訟の前段階から具体的な見通しをもったうえで、粘り強い交渉を行う必要があるといえる。
そのためにも、これまでの経験をフルに活用し、事案の内容の詳細な分析を踏まえ、時には訴訟も辞さないという強い覚悟で相手方と交渉していかなければならないといえる。
以上のとおり、依頼者の利益を最大限護るためにも、日頃から経験を積み、事案に正面から向き合い、全力で臨む姿勢が重要であることを思い知らされた事案であったといえる。