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解決事例

事例1

 婚姻期間が比較的短期間であった事例において、多額の慰謝料を獲得した事例(120万円獲得)

事案

 依頼者の妻が、婚姻から約1年後、依頼者以外の男性と不貞関係に陥っていました。そこで、依頼者は、妻と離婚した上で、慰謝料を請求した事案です。

対応策と結果

 婚姻期間が比較的短期間である場合、夫婦関係を保護すべき程度は低いとして、多額の慰謝料が認められることはあまり多くありません。
 しかし、この事案では、元妻が多数回にわたってラブホテルへ行ったことや、一度は元妻が夫以外の男性と不貞関係を持たないと約束したにもかかわらず、なおも不貞関係を継続したことなど、元妻の不貞行為が極めて悪質であることを客観的証拠とともに立証していきました。
 その結果、慰謝料として120万円を獲得することができました。この慰謝料額は、婚姻期間が約1年間の事案としては、比較的多額といえます。
 慰謝料額は、婚姻期間の長短のみならず、不貞行為の回数、期間、態様、夫婦間の子の有無・人数、不貞行為前の夫婦関係の状況、不貞行為後の夫婦関係の悪化の程度等、様々な要素を考慮して総合的に決せられます。
この事例は、婚姻期間が短い場合であっても、不貞行為の回数・期間や態様等、こちらに有利な要素についての主張・立証を工夫することによって、より多額の慰謝料を獲得することができることを示した事例といえます。

事例2

同居している不貞相手の夫婦関係が離婚と同視しうるほど冷却していた事案において、勝訴的和解となった事例(請求額300万円→和解額70万円)

事案

 依頼者は、既婚者である不貞相手(男)と不貞関係にありました。これに気付いた不貞相手の妻は、夫と別居した上、依頼者に対して300万円の慰謝料請求訴訟を提起してきた事案です。

対応策と結果

 既婚者と不貞関係になり、それが原因となって婚姻関係が破綻(別居や離婚)した場合、一般的に裁判実務では200万円以上の慰謝料支払義務が生じることが多いです。これは、不貞行為をしたことによって相手配偶者が受けた精神的苦痛は、婚姻関係が破綻したによってさらに大きな精神的苦痛を受けたといえるからです。
 これは逆に言えば、不貞行為をしていた当時、不貞相手夫婦の婚姻関係が破綻していれば、もはや精神的苦痛を受ける根拠がないことになり、その場合の慰謝料請求は認められないというのが判例法理となっています。
 そのため、不貞慰謝料請求訴訟では、不貞相手夫婦の婚姻関係が破綻しているとの反論はしばしばみられます。ところが、夫婦が同居している限りは、一応は保護に値する婚姻関係があると評価され、なかなか婚姻関係破綻していたと裁判所で認定されることは少ないのが実情です。
 本件の裁判では、不貞相手夫婦の婚姻関係の実情について詳細に主張立証を行ないました。一つは、夫婦関係が冷却しており、離婚する話が持ち上がっていたこと、もう一つは、実は不貞相手の妻も、夫以外の他の男性と複数回肉体関係を有していたことを主張しました。このような事実から、不貞相手の夫婦関係は実質的に破綻しているとの主張をしました。
 以上の訴訟活動によって、裁判官の心証が当方に傾き、結果的に請求額を大きく下回る和解で解決となりました。
 既婚者と不貞行為を行なってしまった場合であっても、実は正常な婚姻関係とはいえない場合も多々あります。不貞慰謝料請求を受けた場合でも、不貞相手夫婦の実情をよく見てみることで、本件は適正な解決が図れた事例といえるでしょう。

事例3

長期間継続的に不貞が継続していた事案で、不貞相手の消滅時効の主張を退けた事例

事案

依頼者の夫と女性が長期間にわたって同棲関係にあったことを理由に、依頼者が不貞相手の女性に対し、慰謝料を請求した事案です。しかし、依頼者が夫の不貞の事実を知ったのは訴訟提起から3年以上前であったことから、不貞相手の方から消滅時効の主張がなされました。

対応策と結果

配偶者による不貞の事実を知ったときから3年以上経過してしまった場合、不貞相手から消滅時効の主張がなされることが多々あります。
 確かに、不法行為に基づく損害賠償請求権は3年で消滅時効にかかるとされています。
しかし、不法行為の消滅時効を定める民法724条前段は、消滅時効の起算点となる「損害及び加害者を知ったとき」につき、相手方に対して損害賠償請求権を行使することができる程度に相手方の情報を得たときとされています。具体的には、相手方の住所及び氏名を知れば、相手方に対して損害賠償請求権を行使できる程度に知ったときと考えられています(もっとも、これは不貞慰謝料の場合であり、いわゆる離婚慰謝料の場合は異なる考え方がなされています。)。
 したがって、たとえ不貞の事実を知ったとしても、不貞相手の住所及び氏名を知らなければ、消滅時効は進行しないこととなります。不貞相手から消滅時効の主張がなされた場合、不貞相手の住所及び氏名をいつ知ったかを良く確認し、それらを知った時点(それまでの時点では知らなかったこと)を綿密に立証することが重要になります。
 本件の裁判では、依頼者の本人尋問によって、夫の不貞の事実を知るに至った経緯を述べることによって、訴訟提起から3年以内の時期まで、不貞相手の女性の氏名や住所までは知らなかったことを立証しました。それとともに、不貞相手の女性が主張する消滅時効の起算点の根拠となる事実について一つずつ反論し、反対尋問でも弾劾していきました。
 これらの立証活動によって、不貞相手の女性による消滅時効の主張を退けることができました。
 不貞の事実を知ってから長期間経過したとしても、必ずしも消滅時効の要件を充たしているわけではないため、本件では諦めずに主張立証を行なった結果、相手方の時効主張の排斥に成功した事例といえます。

事例4

「慰謝料を請求しない」旨の書面を作っていたが、慰謝料の請求が認められた事例

事案

「慰謝料を請求しない」旨の書面を作っていたが、慰謝料の請求が認められた事例

対応策と結果

 元妻の不貞が原因で離婚に至った依頼者が、元妻に対して慰謝料を請求するため訴訟提起した事案です。離婚の際、依頼者は、元妻との間で、「慰謝料を請求しない」旨の書面を取り交わしていました。元妻からは、この書面を理由に慰謝料請求はできないはずだとの主張が出されました。それに対し、依頼者としては、元妻が早期に離婚に応じてくれるとの条件でこの書面を作成したのであって、元妻が半年以上も離婚に応じなかった以上、この書面は効力がないはずだと述べておりました。このような状況から、訴訟では、この書面の存在から、依頼者はもはや慰謝料を請求できないのではないかが問題となりました。
 依頼者から、この書面が作成された経緯や、この書面についての元妻とのやり取りの内容について詳しくお聞きしました。その結果、この書面は、「元妻が早期に離婚に応じてくれる」との条件で元妻へ交付したが、元妻からこの書面が郵便で返送されたのは半年以上も経過してからであったことがわかりました。そして、依頼者がこの書面を元妻へ交付した後、郵便で返送される前に、依頼者は当事務所へ慰謝料請求を依頼し、当事務所から内容証明で元妻へ慰謝料請求をしていました。
 そこで、訴訟では、この書面を作成した経緯を詳しく説明し、依頼者がこの書面を元妻へ交付した時期、及びこの書面が郵便で返送された時期を正確に特定した上で、この書面が返送されるよりも前に内容証明で慰謝料請求をしたのであるから、この書面の内容は法律上撤回されたと主張しました。
 その結果、この撤回の主張が認められ、慰謝料を認める旨の判決を獲得することができました。
 「慰謝料を請求しない」旨の書面を作成してしまった場合でも、作成した経緯や書面が完成した時期を丁寧に把握することによって、このような書面の効力を否定することができる場合もあります。

事例5

不貞相手の故意・過失が争点になることが予想された事案で、不貞相手の女性との間で早期に示談が成立した事例

事案

依頼者の夫と女性が出会い系サイトで知り合ったことがきっかけで不貞行為に及んだことを理由に、依頼者が不貞相手の女性に対して慰謝料を請求した事案です。女性に対して慰謝料を請求するにあたり、女性の故意・過失が争点になることが予想されました。

対応策と結果

女性に対して慰謝料を請求するにあたって、依頼者の夫と女性が知り合うきっかけとなった出会い系サイトの仕組みを予め調査しました。その結果、その出会い系サイトには「既婚・未婚」の別を表示する欄があることが判明しました。しかも、依頼者の夫は出会い系サイトに「既婚」と表示した上で女性と会っていたことも判明しました。

当初、女性の代理人は女性の故意・過失の有無を争う姿勢を示していました。これに対し、当方は、出会い系サイトの仕組みや依頼者の夫が出会い系サイトに「既婚」と表示していたこと等を詳細に指摘しました。その結果、女性の代理人は故意・過失の存在を認め、依頼者が慰謝料100万円余りを獲得する内容で、早期に示談を成立させることができました。

本事例のように、インターネット上で不貞配偶者と不貞相手が知り合うような場合、お互いに関する情報をほとんど持たないまま接触しますから、不貞相手は配偶者がいることを知らないまま知り合い、関係を持つことも往々にしてあります。ですので、このような場合、不貞相手に故意・過失が激しく争われる場合もあります。

本事例の場合、不貞相手は出会い系サイトで依頼者の夫と知り合っていますから、通常であれば、不貞相手の故意・過失が激しく争われることも十分にあり得る事案です。しかし、そのような場合でも、出会い系サイトの仕組みを調査するなどして、不貞相手の故意・過失の存在を示す事実を綿密に収集するしたことが、迅速かつ依頼者にとって有利な解決につながりました。